1. YVRの利便性:自然に彩られた北米屈指の空港
ZIPAIRが開設した成田からの路線により、最安で往復6万円台からアクセスできるようになったカナダ・バンクーバー国際空港(YVR)。実はこの空港は、Skytrax社の空港ランキングで「北米ベストエアポート」を何度も受賞している北米屈指の優秀な空港です。
ターミナル内には先住民の美しい木彫りアートや水槽が配置され、到着直後からカナダの大自然と文化を感じることができます。しかし最も評価されているのは、その「圧倒的なアクセスの良さ」です。アメリカの多くの巨大空港のように、配車アプリの専用乗り場まで暗い駐車場を長時間歩かされたり、面倒なシャトルバスへの乗り換えを強いられることは一切ありません。
2. 迷う余地なしの絶対王者「カナダライン」
YVRからバンクーバーの中心部(ダウンタウン)へ向かう場合、利用すべき交通機関は一つしかありません。それは「カナダライン(Canada Line)」と呼ばれるスカイトレイン(無人運転のモノレール・地下鉄)です。
国際線の到着ロビーに出たら、頭上の標識「Trains to City」の表示に従ってエスカレーターを上がるだけで、目の前がカナダラインの「YVR-Airport駅」です。迷う方が難しいほどの完璧な直結構造です。ここから終点の「Waterfront(ウォーターフロント)駅」や、ショッピングの中心「Vancouver City Centre(バンクーバーシティセンター)駅」まで乗り換えなしの1本、約25〜26分で到着します。日中は数分間隔で運行しており、早朝5時台から深夜1時過ぎまで動いているため、交通渋滞に巻き込まれる心配が一切ない「完璧な王道ルート」です。
3. 初見殺しの罠「YVR AddFare(空港特別料金)」
カナダラインは完璧な乗り物ですが、料金システムに一つだけ「旅行者が出鼻をくじかれる罠」が存在します。それが「YVR AddFare(空港特別追加料金)」です。
バンクーバーの公共交通機関(TransLink)の運賃は、移動するゾーン(エリア)の数によって決まります。空港からダウンタウンまでは2ゾーンの移動となり、通常の片道運賃は$4.55です。しかし、空港駅にある券売機(または改札のタッチ決済)を使って市内へ出発する場合のみ、この通常運賃に加えて「$5.00」のYVR AddFareが強制的に自動加算されます。つまり、合計$9.55(約1,000円)を支払わなければ市内へ出られません。
重要なのは「帰りはどうなるのか?」です。ダウンタウン等、空港以外から乗車して空港駅へ向かう場合は、この AddFare ($5.00)は加算されません(通常の運賃$4.55のみでOKです)。旅行者は「行きだけ不自然に高い」という謎のルールをあらかじめ知っておかないと、券売機の前で「ぼったくられた?!」と混乱することになります。
4. クレジットカードの直接タッチ決済が最強な理由
カナダラインに乗車する際、駅の券売機で「コンパスチケット(紙の1回券)」や「コンパスカード(日本のSuicaのような物理ICカード。発行手数料$6)」を買うために長蛇の列に並ぶ旅行者をよく見かけますが、これは完全に時間の無駄です。
バンクーバーの交通システムは、手持ちのコンタクトレス決済機能付きクレジットカード(Visa、Mastercard、Amex)や、Apple Pay・Google Payをそのまま改札機(Compass Reader)にタッチすることでダイレクトに通過・乗車が可能です。もちろん前述の AddFare も自動計算されて引き落とされます。わざわざ数日の滞在のためにコンパスカード(デポジット$6)を購入するメリットは薄いため、到着後はそのまま手持ちのクレカ(またはApple Pay)を改札に叩きつけて、一瞬でコンコースを通り抜けましょう。
5. タクシー・Uberの使い所:安心のゾーン制定額料金
もしあなたの宿泊するホテルがダウンタウンの中でも駅から離れた場所(スタンレーパーク寄りなど)にある場合や、雨が降っている場合、あるいは2〜3人での旅行であれば、タクシーや配車アプリ(Uber/Lyft)でのドアツードア移動も強力な選択肢になります。
空港の公式タクシー乗り場から利用する場合、バンクーバーでは「空港出発時のタクシー料金は、目的地(ホテル)のエリア(Zone)ごとに定められた定額制(Flat Rate)」が法律で導入されています。たとえばダウンタウン中心部なら「Zone 9:$36」といった具合に料金が固定されており、渋滞にハマってもメーターが跳ね上がる恐怖はありません(※ただし、カナダのタクシーは定額料金に加えて10%〜15%のチップを支払うのがマナーである点に注意)。
また、近年YVRでもUberとLyftの乗り入れが解禁されました。Uberの方がタクシーより数ドル安いケースが多いですが、専用の乗車場所(Ride App Pick-up)への移動が必要になるため、荷物の量や天候によってタクシーと使い分けるのが賢明です。