1. トイレの便座より不衛生。真っ白なシーツに騙されてはいけない
ホテルにチェックインして、ピシッと整えられた真っ白なベッドシーツ、磨き上げられた鏡、ピカピカの洗面台を見ると、「ここは清潔だ」と安心してしまうものです。
ベッドに寝転がり、テレビを見るために無意識に手を伸ばす「テレビのリモコン」や「エアコンのリモコン」。実はそれこそが、ホテルの客室内で最も不衛生で、最も細菌が密集している危険なアイテムなのです。
アメリカの大学の調査によると、ホテルの客室で最もバクテリア(細菌)の数値が高かったのは「テレビのリモコン」と「電源のライトスイッチ」でした。その汚さは、公衆トイレの便座の数倍から数十倍と言われています。
2. なぜリモコンはこれほど汚いのか?清掃の死角
なぜ、これほどまでにリモコンが汚染されているのでしょうか。理由は非常にシンプルです。
① 清掃員はリモコンを「消毒」しない
ハウスキーピング(清掃員)に与えられた部屋の清掃時間は、1部屋あたり15分〜30分程度しかありません。彼らはシーツを替え、バスタブを洗い、ゴミを捨てるのに必死です。リモコンは定位置に戻されるだけで、アルコール除菌シートでボタンの隙間を一つ一つ拭き上げるような丁寧な作業は、超高級ホテルでもない限り絶対に行われません。
② 全ての宿泊客が必ず触る
前の宿泊客が、トイレから手を洗わずに出てきて触ったかもしれません。風邪をひいて咳を手で押さえた直後にチャンネルを変えたかもしれません。ポテトチップスを食べた油まみれの指で音量を操作したかもしれません。その汚れと雑菌が、ボタンのゴムの隙間に何年分も蓄積しているのです。
"到着した日の夜、ホテルのベッドでテレビを見ながら、ルームサービスのサンドイッチを手掴みで食べていました。翌日の朝から猛烈な腹痛と下痢、高熱に襲われ、残りの日程を全て病院のベッドで過ごす羽目に。水にも氷にも気をつけていたのに原因が分からず、帰国後に「リモコンを触った手で食事をしたことによる食中毒(大腸菌などの経口感染)」の可能性が高いと医師に指摘され、ゾッとしました。"
3. 食中毒から感染症まで。リモコンに潜む病原菌の正体
ホテルのリモコンからは、大腸菌群(排泄物由来の細菌)、黄色ブドウ球菌、さらにはノロウイルスやインフルエンザウイルス、手足口病のウイルスなどが検出されることが珍しくありません。
「リモコンを触った手」で自分の顔(目、鼻、口)をこすったり、そのままスナック菓子をつまんで食べたりすることで、細菌が体内に侵入します。せっかくの海外旅行が、数日間の激しい胃腸炎によって完全に台無しになってしまうのです。
4. 絶対に素手で触らない!入室直後の「除菌の儀式」
LCCでの旅において、現地での体調不良は命取り(医療費の高額請求や帰国便のキャンセル)になります。以下の防衛策を「ホテルの入室直後のルーティン」として徹底してください。
対策1:アルコール除菌シートで徹底的に拭く
日本から必ず「アルコール度数の高い除菌シート(ウェットティッシュ)」を持参し、入室したら一番にリモコン全体(特にボタンの隙間)を念入りに拭き上げてください。
対策2:透明なビニール袋で包む
究極の防衛策は、リモコンを「透明なジップロック」などのビニール袋に完全に入れてしまい、袋の上からボタンを押すことです。これなら絶対に菌に触れることはありません。シャワーキャップ(アメニティに置いてあることが多い)を被せて簡易カバーにするのも非常に有効です。
最近の中〜高級ホテルに導入されているスマートTV(Samsung製やLG製など)であれば、「テレビのリモコン」そのものに一切触れずに過ごすことも可能です。
自分のスマートフォン(iPhoneやAndroid)に備わっている最新アプリを利用し、Wi-Fi経由でスマホをテレビのリモコンとして同期させるのです。これなら、不衛生なホテルの備品に触れるリスクを完全にゼロにしつつ、自分の清潔なスマホ画面で快適にチャンネル操作やYouTubeのキャストが行えます。