1. 「コミコミ価格」は嘘。現地で突きつけられる謎の高額請求
アメリカ(特にラスベガス、ハワイ、ニューヨーク、マイアミなど)のホテルをBooking.comやAgodaなどの予約サイトで検索すると、「おっ、1泊1万円!意外と安い!」と思うことがあります。そのままクレジットカードで全額決済を済ませ、支払いは完了したつもりで現地に向かいます。
しかしチェックインの際、フロントスタッフから「リゾートフィーとして1泊あたり45ドル、3泊分で135ドル(約2万円)を頂戴します」と、信じられない高額な追加料金を現地精算として請求されます。「そんなの聞いてない!全額支払い済みのはずだ!」と抗議しても、スタッフは書類の隅を指差し「予約時の規約に同意していますよね」と冷たく言い放ちます。
2. リゾートフィー(アメニティフィー)の正体と悪質なカラクリ
リゾートフィー(Resort Fee / Destination Fee / Amenity Fee)とは、宿泊料金とは別に「施設利用料」としてホテルが強制的に徴収する独自の手数料のことです。
【なぜ最初から宿泊費に含めないのか?】
理由は極めて悪質です。ホテル予約サイトでは「価格の安い順」で検索するユーザーがほとんどです。そのためホテル側は、ベースの宿泊料金をギリギリまで安く見せかけて検索上位に表示させ、後から現地で「リゾートフィー」として利益をもぎ取るという『ステルス値上げの手法(Drip Pricing)』を使っているのです。
アメリカではこの詐欺的な手法への批判が高まり、バイデン大統領自らが「ジャンク・フィー(ゴミ手数料)」と呼んで規制に乗り出していますが、依然として横行しています。
"ワイキキのホテルを5泊で総額8万円で予約。しかし到着後のフロントで「Resort Charge」として1泊45ドル×5泊=225ドル(約3.5万円)に追加の税金まで乗せられ、約4万円も別でカードを切らされました。リゾートフィーに含まれている特典は『ホテル内での無料Wi-Fi』『ビーチタオルの貸し出し』『ロビーのミネラルウォーター』など、本来なら宿泊費に含まれていて当然の使い道のないものばかりでした。"
3. 「施設を使わないから払わない」は通用するのか?
LCCトラベラーなら「私は朝から晩まで外出しているから、ホテルのプールもジムもWi-Fiも一切使わない。だからリゾートフィーは払わない」と主張したくなるでしょう。
しかし、残念ながらこの主張は100%通用しません。
リゾートフィーは「オプショナルツアー」などの選択制ではなく、「宿泊に対する必須の追加税」のような扱いにされています。設備の利用の有無に関わらず、チェックインする(鍵を受け取る)ための必須条件となっているため、拒否すれば宿泊そのものを断られます。
4. 予約前に隠された手数料を見破るためのチェックポイント
騙されないためには、予約サイトの数字だけを鵜呑みにしない自己防衛が必要です。
① 決済前の「詳細・税」の欄を開く
予約サイトの最終確認画面で、小さな文字で書かれた「税金および手数料」や「詳細情報」の矢印(▼)を必ずクリックして展開してください。そこに「施設利用料は含まれていません。現地で〇〇ドルお支払いいただきます」と小さく書かれている場合は、それがリゾートフィーです。
② 「Resortfeechecker.com」等で検索する
予約前に、そのホテルがリゾートフィーを取るかどうかを調べる専門サイトを活用するのも手です。
理不尽なリゾートフィーを回避する、数少ないプロのテクニックがあります。
1. ポイントを利用した無料宿泊(アワードステイ)
ヒルトン(Hilton Honors)やハイアット(World of Hyatt)では、ポイントを使って宿泊予約をした場合、会員特典としてリゾートフィーが完全に免除されます。(※マリオットは免除されません)
2. Airbnb(エアビー)やモーテルを利用する
大型ホテルチェーンがこの詐欺的手法を使っているため、民泊や郊外の小型モーテルを選ぶことで、純粋な「宿泊費」だけの明朗会計で泊まることができます。